PERについての考察
- 始めに言っときますが、このブログは自分のインプットとアウトプットの比率を4:6にする目的で書き殴っています。推敲なんぞしとりません。
- なのでキレイな文章ではない事、文章は書きながら上手くなりたいです。所詮2年前までマイナス金融リテラシーだったおっさんが書いている株に関するたわ言なのです。すいません。
- 投資家初歩の本を読むと、まずPER、PBRという指標を学ぶと思います。
- 投資の世界では誰もが知っている指標の一つだと思います。
- 投資家2年目に入り、初歩の時とは違う考察ができると思うので今回はPERについてもう一度考察してみようと思います。
- PERとはそもそもprice to earnings ratio
- 直訳すると「利益に対する価格(株価)の比率」
- うーん、なんとも堅苦しいですね 笑
- 簡単に言うと、利益に対して株価の評価はどうなってるんだ?ってこと
- 単位でいうとPER〇〇「倍」という表現になります。
- 理系出身の私にとっては、計算式で言った方が腹に落ちます。
- PER=時価総額/純利益
- 時価総額を発行済み株式数で割ると「株価」になります。
- ここで1株利益 EPS ;earnings per share なるものがあります。名前の通り1株あたりの純利益です。
- つまりPER=株価/EPS とも言い換えられるわけです。
- ここまでが株式投資をする上で誰しもが本当に初歩で学んだことがらだと思います。
- ところで数ヶ月前、twitterの株クラスター界隈でPER論争があったのはご存知でしょうか。現在でもその論争は続いているものと思います。
- PERを信じて割安だから投資をするのか、いやまたPERなんてクソ食らえ!信じるやつは馬鹿じゃんwみたいな。
- 色んな議論が展開されて、それぞれの大物投資家さんの考察、判断理由背景が学べた記憶があります。
- その論争のきっかけとなったのが、山本潤さんの「PER不要論」だと思います。不要論というと過激にも思えますが、投資初心者にとってはとても大切なことを論じておられて、私が勉強するきっかけになりました。
- 山本さんの詳しい経歴はご自身で調べてください。元ファンドマネージャーでアナリスト、DFR投資助言をされている方です。現在は色んな執筆活動もなさっています。
- 最近でもPERの使い方、考え方を論じておられます。
- 参考までに
1)
- PERは初心者にはなんとなく受け入れやすくわかりやすいという利点がありますが、1)でも述べられていますが、欠点が大きく言って2つあると思います。1つ目が「ぶれやすい事」と2つ目が「PERには実は時間軸で種類がある」ということです。
- まず1つ目、PERは指標としては「ぶれやすい」
- そのぶれやすい理由として、計算式でいう分母の純利益(EPS)がぶれやすいからです。そのFYによって会社の利益は大きく増えることもあれば、赤字にだってなり得ります。(よって赤字の時はPERは算定出来ません)
- 株価をそんなぶれやすいもので割るのだからPERはぶれやすくて当然。
- 最近で言えば、吉野家がPER;1600倍まで行ったのがビックリです。
- ちょっと難しい言い方すると、「変化率の標準偏差」という統計学上のその数字の「ぶれやすさ」という表現があります。
- 1)引用で、
「PERの変化率の標準偏差は90%程度ですが、株価の変化率はその1/3です。配当とか株価というのは長期の投資家にとっては最も動かない固定されたものです」とあります。
- つまり吉野家のPERは統計学上±90%ぶれやすいと仮定して、翌年にはPER160から3040になりやすいと考えられます。あくまで統計学上の仮定です。
- その一方で割安と一般的に表現されるPER3-4倍の株だってあります。
- そのくらい「ぶれやすい」PERは1600倍と比べて50倍が「より割安」、更にPER3倍が「より割安」と言い切れるでしょうか。
- その一企業での業績予想(予想純利益)に基づくPERの比較ならばある意味正解と言えるかもしれません。ではどこが間違っているのか。
- それは「企業間」でのPERの比較が間違っているのだと思います。企業によってビジネスモデルが様々で、利益の出し方、将来出そうとしている利益、儲け方は様々です。一つの企業の中でさえ、ビジネスモデル、構成セグメント、利益の出し方は「変化」していきます。その企業が提供している商品、サービスに対して市況の需要(世の中の欲しがり方)も時代とともに変化しています。
- 後者はいわゆる「シクリカル」という概念です。日本語に訳すと「廻り廻る」。需要の波があると言えばいいでしょうか。
- 世の中が欲しがっていない状況(=利益出しにくい空気)でPER3倍は、株価「割安」とは言いきれないでしょう。いわゆる空気読んで(織り込んで)、PER3倍に落ちついているだけかも知れません。翌年には赤字かも知れません。
- はたまた、「ウェーイ、将来めっちゃバカ儲けちゃう企業だぜー」って言う空気(妄想)でPER100倍になっているけど、更に会社はしたたかで将来その妄想以上にの儲ける構想があり、ある時にその業績の一端が明らかになったり(業績モメンタム)、中期経営計画を発表したり、儲けちゃう構想が明らかになれば、PER100倍は割高にはなり得ないでしょう。だからPER1600倍まで行くことがあるのだと思います。
- つまり何が言いたいのかと言うと、PERを見て投資判断をするのなら企業将来を「妄想」しなければならない。堅く言えば、「企業分析」をして「業績予想する」必要があります。
- それは1Q毎の業績変化を捉えてPERの水準訂正を捉える「投機」や、思惑や材料でのPERの変化を捉える「投機」であっても然りで、長期の出口を考える長期投資ならリスクを抱える分尚更の話かもしれません。
- 投資には企業に関するある程度の情報収集してからの企業分析、妄想=業績予想がとても大事!!
- 大事なことなので、2回言いました。
- かくいう私自身もまだまだ業績予想駆け出しなので修行中な身なのです 汗
- その精度を少しづつでもいいから上げていきたい。
- 1つ目の説明が長くなってしまいましたが、2つ目の欠点というか盲点にはPERには「時間軸での種類がある」のです。
- 予想PERと実績PER
- 予想PERとは現在の株価を今期の会社予想に基づくEPSで割ったPERの事です。
- 会社予想PER=現在株価/会社予想今期EPS
- 世の中で溢れているPERはこのPERです。
- 会社の「予想」なので、外れることだってあります。それが期中の予想業績「上方修正」や「下方修正」になって現れて株価、PERが大きく変動します。
- 予想PER外れちゃってるよ〜、予想だし仕方ないか〜テヘヘ〜って。それがブレやすさに繋がるのは前述の通りです。
- いずれその業績に合わせて株価は(難しく言うと)「効率化」していきます。その効率化の初動としての業績予想の変更や材料噴出でその一瞬、瞬間風速的な株価変動を取るのが所謂株クラ界隈でウェイウェイ言っている「投機」に分類されるかもしれません。
- それはそれで手法の否定も肯定もしません。この1年ちょいで投機で儲けもしましたし、めちゃ喰らいもしました。 難しいっす。 汗
- 会社の予想EPSはあくまで1年先まで。その先は四季報さんが予想してくれていますが、(その精度はとやかくは言いませんが)どうせ自分のお金を預けるならば、自分で調べれるだけ調べて予想しちゃいましょう。その上でのリスクとっての長期投資だと思うのです。
- 自分で業績予想していけば、2年後、3年後、、、、、10年後の予想PERだってあるのです。2つの企業で時間軸が違っての互いのPERの比較はできません。だからどちらが割安なんで議論ができなくなってしまいます。
- 予想PERの一方で、実績PERがあります。
- 実績なので、現在株価をこれまでの過去のEPSで割って算出します。
- 過去のPERの推移が見れるわけです。詳しくは1)を参照してください。
- とやかく言いましたが、投資をする上ではなんせ企業分析、特に成長株では業績予想はマスト!!ということです。資産バリューでのカタリスト待ちでも企業分析はマスト!!
- 企業分析、業績予想のやり方は相川伸夫さんが株ざんまい!!シリーズでわかりやすく解説してくれています。参考まで。